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AIが領収書を読んで記帳する。マネーフォワード連携プラグインを無償公開します
AI活用

領収書を1枚ずつ入力する時間を、なくせないかと考えました
毎月の記帳を、こんなふうに進めていませんか。
領収書を1枚ずつ見ながら、日付を入れて、金額を入れて、勘定科目を選ぶ。迷ったら手が止まる。月末にまとめてやろうとして、結局3時間かかる。そして領収書の添付は、いつも後回しになる。
私たちも、まったく同じでした。
そこで、Claude(生成AI)とマネーフォワード クラウド会計をつないで、この作業を自動化するツールを作りました。自社の帳簿で実際に運用したうえで、ソースコードを含めて無償で公開します。
この記事では、実際に何がどう変わったのか、そしてあえて自動化しなかったことについてお話しします。
一度の承認で、21件の仕訳が終わりました
まず結果からお伝えします。
2026年8月、自社の帳簿で実際に測った数字です。
21仕訳 / 1回の承認
この21件の中で、次のことが自動で行われています。
- 領収書の読み取り(日付・相手先・金額・内容)
- 銀行・クレジットカードの連携明細との突き合わせ
- 勘定科目の判定
- 消費税の税区分・インボイス区分の判定
- 領収書PDFの、仕訳への添付
私たちがやったのは、確認表を見て「実行」と答えたことだけです。
こちらが実際の仕訳帳です。

「外部連携(API)」と表示されている行が、このプラグインが登録した仕訳です。軽減税率8%やインボイスの80%控除の判定も、そのまま反映されています。
使い方は、4ステップです
操作はチャットです。専用の画面を覚える必要はありません。
- 領収書をフォルダに入れる:PDFでも、スマホで撮った写真でもかまいません。ファイル名も揃えなくて大丈夫です
- Claudeに「記帳して」と伝える:中身を読み取り、銀行・カードの明細と突き合わせます
- 確認表を見る:日付・相手先・金額・勘定科目・税区分・インボイス区分が一覧で出ます。直したい行は、その場で伝えれば修正されます
- 「実行」と答える:記帳と、領収書の添付までが一度に終わります
ふだんは月に一度、まとめて実行するだけです。導入の手順(所要20分・6ステップ)と初期設定のやり方は、導入手順をまとめた記事【基本編】でご案内しています。
※ この仕組みをどう組み立てたのか、実際にかかる費用はいくらかは、領収書の山をAIに読ませてマネーフォワード クラウドに自動記帳した記録に詳しく書きました。今回の記事は、その仕組みを「誰でも使える形」にして配布するお知らせです。
領収書の添付まで、自動で終わります
経理をされている方ほど、ここが面倒だとご存じだと思います。記帳はできても、領収書を1件ずつ仕訳に紐付ける作業が残る。
そこも自動化しました。

さらに、ファイル名も自動で整えます。

「日付_相手先_内容_金額」の並びに揃えるので、あとから日付・取引先・金額のどれからでも探せます。
※ 電子帳簿保存法への適合は、ご自身の責任でご判断ください。適合は保存場所やご運用の全体で決まります。本ツールが行うのは「ファイル名を探しやすい形に整えること」までで、適合の保証は含みません。
この添付を使うには、マネーフォワード側でアプリの登録と認可の設定が必要です。画面の順に沿った手順を、証憑の自動添付を設定する記事【応用編】にまとめました。
経理のAI化をお考えの方へ:領収書の読み取りから仕訳の登録・証憑の添付までを自動化するプラグインを、無償で公開しています(会員登録もメールアドレスの入力も不要です)。無償プラグインを見る →
あえて自動化しなかったことが、3つあります
ここが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。
経理の自動化でこわいのは、間違いに気づかないまま帳簿が積み上がることです。速さより、事故を起こさないことを優先しました。
1. 承認なしには記帳しません
登録の前に、必ず内容の一覧を出して、人の「実行」を待ちます。完全自動化は、あえてしていません。
「全部おまかせ」にすると、間違いが混ざったときに誰も気づけないからです。
2. 領収書のない経費は、記帳しません
領収書が手元にないものは、記帳せずに「証憑待ち」として残します。
一度でも「あとで添付しよう」と思って記帳すると、添付したのかしていないのかが、後から分からなくなります。仕訳があるなら必ず領収書が付いている、という状態を保つほうが、結果的に楽です。
3. 同じ領収書は、二度記帳できません
「記帳したらフォルダを移す」という運用は、移動を忘れた瞬間に破綻します。
そこで、ファイルの中身そのもので処理済みを管理しています。ファイル名を変えても、フォルダを移動しても、同じ領収書なら「記帳済み」と判定されます。
そしてもうひとつ。売掛金の入金消し込みは、自動化していません。マネーフォワードの「実現」機能とAPIで紐付ける手段がなく、自動化すると二重計上になるためです。該当するものは一覧でお渡しして、画面で操作していただきます。
これらは、すべて実際に起きた事故から学んだことです。
作ってみて分かった、いちばん大事なこと
ここは、ツールの話ではありません。AIで経理をするなら、必ず知っておいていただきたいことです。
AIに読ませたデータは、どこへ行くのか
このツールは、あなたのパソコンで動きます。ですが、領収書を読み取って考えているのは、インターネットの向こう側にあるAIです。
つまり、次のものがAIの提供事業者へ送信されます。
- 領収書の中身
- 事業者名
- 銀行・クレジットカードの明細
- 過去の仕訳、取引先の一覧
「領収書だけ」ではありません。明細との突き合わせや勘定科目の判断に必要なので、帳簿の広い範囲が一緒に送られます。AIに記帳させる以上、これは避けられません。
(なお、当社にはデータは一切送られません。このツールは外部サーバーを持たず、当社を経由しない設計です。)
これは、このツールに限った話ではありません
「じゃあAIは危ないのか」というと、そうではありません。
会計ソフトに組み込まれたAI機能でも、同じことが起きています。
たとえばマネーフォワード クラウドは、AIサービスの利用規約でこう定めています。
本AIサービスに入力されたデータについては、当社の提供するAIサービスに搭載されたAIモデルの追加学習(新規のAIモデル作成を含みます。)のため、利用することができます。
(マネーフォワード クラウド AIサービス利用規約 第7条3項)
そしてクラウド会計Plusでは、2026年6月にこの設定を利用者が変更できるようになりました。ただし初期設定では「有効」です(「業務設定 > AIサービス設定」から変更できます)。
つまり、大切なのは「AIかどうか」ではなく、「出た先でどう扱われるかを確認できているか」なのです。
確認していただきたい3つのこと
1. ご契約のプラン
ご自身の帳簿だけに使うなら、個人向けプランで十分です。顧問先など他人のデータを扱う場合は、法人向けプランをおすすめします。個人契約では、事務所として設定を統制できないためです。
2. 学習利用の設定
個人向けプランは、設定次第で入力内容が学習に使われます。オフにすると記録の保存期間も短くなります。
3. 手元に残る記録
AIとのやり取りの記録は、お使いのパソコンにも一定期間残ります。ディスクの暗号化(Macの FileVault、Windowsの BitLocker)を有効にしておくことをおすすめします。
なお、法的な整理はまだ固まっていません。個人情報保護委員会は2023年6月に生成AIの利用について注意喚起を出しており、また、クラウドサービスの例外規定が生成AIに適用されるかについては、法律家の間でも見解が分かれています。
私たちは「安全です」とは申し上げません。判断材料をお出ししますので、ご自身の状況に合わせてご判断ください。守秘義務を負うお立場の方は、所属される会のガイドラインもあわせてご確認ください。
無償で公開します
ソースコードを含めて公開します(MITライセンス)。ツールの利用に費用はかかりません。登録も、当社へのご連絡も不要です。中身をすべて読んだうえでお使いいただけます。
配布ページ
github.com/multi-solution/mf-cloud-import
同梱しているもの
- 専門用語を使わない導入マニュアル(基本編20分/応用編30分)
- 「税理士に相談したほうがよい場面」の一覧
- 免責事項と、データの取り扱いの説明
ご利用に必要なもの
- Claude Code が動くパソコン(Windows・Mac)と、Claudeのご契約
- マネーフォワード クラウド会計のアカウント
ツール自体は無償ですが、Claudeとマネーフォワードのご契約は別途必要です。この点は正直にお伝えしておきます。
このツールは、株式会社マネーフォワードの公式製品ではありません。株式会社multi-solutionが独自に開発した非公式のツールです。「マネーフォワード クラウド会計」は株式会社マネーフォワードの登録商標です。【お問い合わせ先】本ツールに関するご質問は、すべて当社が承ります。同社の製品ではないため、マネーフォワード社ではお答えできません。
こんな方に使っていただけたら
- 領収書の入力に、毎月まとまった時間を取られている個人事業主の方
- 記帳の入口だけでも軽くしたい、小規模法人の経理ご担当者
- 顧問先の記帳代行に時間がかかっている、税理士の先生
とくに税理士の先生には、専門家向けの表示モードを用意しています。専門用語をそのまま表示し、税区分・インボイス区分まで省略しません。顧問先ごとに設定と台帳を分けて管理し、事業者の取り違えが起きないよう、実行のたびに三重で突き合わせます。
士業の先生向けには、守秘義務を守りながらClaudeを使う方法もまとめています。あわせてご覧ください。
経理業務全体のAI活用については、クラウド会計×AIで経理業務を半分にする完全ガイドに、仕訳・請求・分析まで含めた手順を書いています。
導入のお手伝いもしています
「便利そうだけれど、自分で設定できる気がしない」
そう感じられた方も多いと思います。実際、AIを自分で繋ぐ場合、会計ソフト会社が代わりにやってくれていた確認や設定が、そのまま自分の仕事として戻ってきます。
私たちは、そこをお引き受けしています。
- 導入の代行・初期設定 … 接続からルール作りまで、動く状態にしてお渡しします
- 顧問先さまへの展開支援 … 説明会・操作研修・つまずいたときの窓口を担当します
- 生成AIの業務活用研修 … 記帳に限らず、資料作成・調査・文書チェックまで
宮崎を拠点に、生成AI活用の研修と、業務のデジタル化支援を行っています。「何から手をつければいいか分からない」という段階からのご相談も歓迎です。
お問い合わせは、お問い合わせフォームよりお願いします。
※ 本記事に記載した処理件数・所要時間は、当社および代表個人の帳簿における実測値です。環境や証憑の状態によって変わります。
※ 記載内容は2026年8月時点の各社公開情報に基づきます。仕様・規約は変更されるため、導入時に最新の内容をご確認ください。
※ 本ツールの役割は「記録の作成を補助すること」に限られます。税務相談・税務代理はいたしません。勘定科目等の判定は参考情報です。最終的な確認と判断は、ご自身または顧問税理士が行ってください。
領収書の入力、まだ人が手で打っていませんか?
株式会社multi-solutionは、マネーフォワード クラウドとAIをつないで、領収書の読み取り・仕訳の登録・証憑の添付までを自動化するプラグインを自社で開発し、日々の経理で実際に使っています。同じものを無償で公開していますので、まずはお試しください。設定でつまずいた場合のご相談も無料でお受けします。
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