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マネーフォワード クラウドの記帳をAIに任せる方法|無償プラグインの導入手順【基本編】
AI活用

月末、レシートを1枚ずつ会計ソフトに打ち込む。日付、金額、店名、勘定科目、税区分。1枚3〜5分。20〜30枚で1時間以上。
この作業を自動化する仕組みを自社で作り、1年ほど自分の帳簿と顧問先の月次処理で回してきました。手入力は月60〜90分から10〜20分になりました(当社実測)。
2026年8月、この仕組みを誰でも入れられるプラグインとして無償公開しました。この記事は、その導入手順です。所要は約20分、6ステップ。専門知識は要りません。
⚠️ 本プラグインは、株式会社マネーフォワードの公式製品ではありません。私たち株式会社multi-solutionが独自に開発した非公式のツールです。「マネーフォワード クラウド会計」は株式会社マネーフォワードの登録商標です。ご質問・不具合の報告はGitHubのIssuesへお願いします。マネーフォワード社ではお答えできません。
1. 何ができるようになるか
やることは3つだけです。
- 領収書(PDF・写真)をフォルダに入れる
- 「記帳して」と伝える
- 出てきた確認表を見て「実行」と答える
これで、マネーフォワード クラウド会計に仕訳が登録されます。読み取り、勘定科目の判定、銀行・カード明細との突き合わせまでAIが行います。
ファイル名は「日付_相手先_内容_金額」に自動で整うので、あとから日付・取引先・金額のどれからでも探せます。
確認なしに帳簿へ書き込まれることはありません。 ここは後述する設計の話とあわせて、いちばん大事な点です。

2. 導入は2段階に分かれています
| できるようになること | 所要時間 | 難しさ | |
|---|---|---|---|
| 基本編(この記事) | 記帳の自動化 | 約20分 | かんたん。画面の指示に従うだけ |
| 応用編(別記事) | 領収書を仕訳に自動添付 | 約30分 | 少し難しい。MFの開発者向け画面での作業あり |
まず基本編だけで使い始めて大丈夫です。 応用編を飛ばした場合、領収書の添付だけマネーフォワードの画面で手作業になりますが、それ以外はすべて動きます。応用編は後からいつでも追加できます。
3. 事前に必要なもの
- パソコン(Mac または Windows)
- Claudeの有料プラン(Claude Codeが使えるもの)
- 自分の帳簿だけに使うなら Pro / Max で十分です
- 顧問先など他人のデータを扱う方は Team プラン以上をおすすめします(理由は後述)
- マネーフォワード クラウド会計の契約
- Python 3.9以上(Macはたいてい最初から入っています)
プラグイン自体は無償ですが、Claudeは無償ではありません。 ここは正直に書いておきます。
導入手順(基本編・約20分)
Step 1:Claude Code を入れる(5分)
claude.ai/download からデスクトップアプリをダウンロードしてインストールし、Claudeのアカウントでログインします。すでにお使いの方は次へ。
Step 2:マネーフォワードと接続する(5分)
Claudeがあなたの帳簿を読み書きできるように、マネーフォワード公式のコネクタを有効にします。
- ブラウザで claude.ai を開き、設定 → コネクタへ
- 一覧から「マネーフォワード クラウド会計」を追加
- マネーフォワードのログイン画面が出るので、ログインして「許可」
認可はマネーフォワードの画面上でご自身が行うため、パスワードが第三者に渡ることはありません。
事業者(会社)を複数お持ちの方は、このあと「どの事業者の帳簿につながっているか」を必ず確認します。初期設定で自動チェックされます。
Step 3:プラグインを入れる(2分)
Claude Codeのチャット欄に、次の2行を1行ずつ送信します。
/plugin marketplace add multi-solution/mf-cloud-import
/plugin install mf-cloud-import
「Successfully installed」と出れば完了です。




Step 4:領収書を置くフォルダを決める(1分)
領収書を溜める場所をひとつ決めてフォルダを作り、Claude Codeでそのフォルダを開きます。以後、経理の作業はいつもこのフォルダで行います。

Step 5:初期設定をする(5〜10分)
/mf-cloud-import:mf-setup
あとは質問に答えていくだけです。全部選択式で、会計の専門用語は出てきません。
まず接続の診断が走り、「この事業者に記帳します。合っていますか?」と確認されます。続いて記帳の経験(不慣れ/経理経験あり/税理士)と、事業とプライベートのお金を分けているかを尋ねられます。
ここがこの仕組みの目玉です。
Claude:過去1年分の仕訳を読んで、「この店ならこの経費の種類」というルールを自動で作れます。読み取ってよろしいですか?(帳簿は変更しません)
承認すると、過去の仕訳からあなた専用の勘定科目ルールが作られます。「◯◯モバイル → 通信費(12件中12件)」のように、件数の根拠つきで提示されます。
⚠️ ただし過去の仕訳が誤っていた場合、その誤りを引き継ぎます。 提示された内容は必ず目で確認してください。



Step 6:まず領収書1〜2枚で試す(5分)
⚠️ 最初から全部入れないでください。 設定に思い違いがあったときの影響を最小にするため、まず1〜2枚で確かめます。
1〜2枚だけフォルダに入れて、
/mf-cloud-import:mf-import
記帳する前に、必ずこういう確認表が出ます。
■ 記帳するもの(1件)
7/21 ◯◯文具店 1,280円
経費の種類:消耗品費 / 消費税10%あり / 領収書あり ✅
上記を記帳してよろしいですか?
内容が正しければ「実行」と返信。そのあとマネーフォワードの画面を開いて、仕訳が意図どおりか確認してください。



経理のAI化をお考えの方へ:領収書の読み取りから仕訳の登録・証憑の添付までを自動化するプラグインを、無償で公開しています(会員登録もメールアドレスの入力も不要です)。無償プラグインを見る →
4. ふだんの使い方
導入後の毎月の流れは、これだけです。
領収書をフォルダに入れる
→ 「/mf-cloud-import:mf-import」(または「記帳して」)
→ 確認表を見て「実行」
→ 終わり
いま何が終わって何が残っているかを見たいときは /mf-cloud-import:mf-status。帳簿は変更しません。
1回につき30枚までにしています。一度に大量に読ませると読み取りの精度が落ちるためです。これは私たちが実際に失敗して決めた上限です。
5. 事故を起こさないための設計
このプラグインは、機能の多さより事故を起こさないことを優先しています。
① 証憑がない経費は記帳しない
領収書が手元にないものは記帳せず「証憑待ち」として一覧に残します。「仕訳はあるのに証憑が付いていない」状態を作らないためです。振込手数料や預金利息など、そもそも証憑が存在しないものは対象外です。
② 同じ領収書を二度記帳できない
「記帳したらフォルダを移す」という運用は、移動を忘れた瞬間に破綻します。そこでファイルの内容ハッシュ(SHA-256)で処理済みを管理しています。ファイル名を変えても、フォルダを移動しても、同じ領収書は記帳済みと判定されます。
③ 危険な操作は最初からやらない
売掛金の入金消し込みは、APIで自動化すると二重計上になるため行いません。該当分は対応表を出して、マネーフォワードの画面での操作をご案内します。
④ 完全自動化はしない
登録前に必ず承認を求めます。毎回、事業者名も確認します。取り違えが最大の事故だからです。
6. データがどこへ行くか(大事なところです)
Claude Codeはあなたのパソコンで動きますが、領収書を読み取って考えているのはAnthropic社のAIです。そのため次のものが送られます。
- 領収書の中身
- 事業者名(帳簿の取り違えを防ぐため毎回確認します)
- 銀行・クレジットカードの明細、過去の仕訳、取引先の一覧
「領収書だけ」ではありません。 明細との突き合わせや科目の判断に必要なので、帳簿の広い範囲が一緒に送られます。AIに記帳させる以上、これは避けられません。
一方で、作者である私たちには何も送られません。 このプラグインは外部サーバーを持っていません。
ご自身の事業だけで使う場合
Claudeのプライバシー設定で「モデル改善へのデータ利用」をオフにしてください。オフなら記録の保存は30日、オンだと5年でAIの学習にも使われます。
顧問先など他人のデータを扱う場合
Claude の Team プラン以上(法人契約)をおすすめします。Pro / Max は個人契約のため、事務所として設定を統制できないからです。
税理士・社会保険労務士など守秘義務を負うお仕事の方へ:所属される会のガイドラインと、顧問先さまへの説明が必要かどうかを、導入前に必ずご確認ください。 本記事はその判断を代わりに行うものではありません。

7. 税理士に相談したほうがよい場面
このプラグインは、判断が分かれることを自分で決めません。 そういう項目が出ると、実行の前に「ここは確認が必要です」と伝えて止まります。止まったら、それが相談のサインです。
| 場面 | なぜ相談が必要か |
|---|---|
| 高額なものを買った | 経費にするか資産計上かで税額が変わります |
| 車・家賃・携帯代など仕事と私用の両方に使うもの | 経費にする割合の決め方に複数の考え方があります |
| 飲食代が設定した金額の境目にある | 会議費と接待交際費で扱いが変わります |
| 入金額が請求額より少ない | 源泉徴収されている可能性があります |
| 1枚の請求書に税金・保険料・手数料が混ざっている | 消費税の扱いが項目ごとに違います |
| はじめての種類の取引 | 一度決めた処理は以降も続けることになります |
AIは「こうすべきです」とは言いません。「ここは判断が分かれます」と伝えて、選択肢と確認先を示すところまでが役割です。断定させないための、意図的な設計です。
まとめ
- 領収書をフォルダに入れて「記帳して」と言うだけで、マネーフォワード クラウド会計へ記帳できます
- 導入は約20分・6ステップ。専門知識は要りません
- 当社実測で、手入力は月60〜90分 → 10〜20分になりました
- 完全自動化はしません。必ず確認表が出て、あなたが「実行」と言うまで帳簿には触りません
- 証憑の自動添付まで行う場合は、応用編へ進んでください
プラグインはこちらで公開しています。→ github.com/multi-solution/mf-cloud-import
⚠️ 本プラグインの役割は「記録の作成を補助すること」に限られます。 税務相談・税務代理はいたしません。勘定科目などの判定は参考情報です。最終的な確認と判断は、ご自身または顧問税理士が行ってください。電子帳簿保存法への適合は、ご自身の責任でご判断ください。 適合は証憑の保存場所や運用の全体で決まるもので、本プラグインが行うのは「ファイル名を探しやすい形に整えること」までです。適合の保証は含みません。
導入や運用でお困りのことがあれば、お問い合わせからご相談ください。マネーフォワード クラウドの導入支援も行っています。
領収書の入力、まだ人が手で打っていませんか?
株式会社multi-solutionは、マネーフォワード クラウドとAIをつないで、領収書の読み取り・仕訳の登録・証憑の添付までを自動化するプラグインを自社で開発し、日々の経理で実際に使っています。同じものを無償で公開していますので、まずはお試しください。設定でつまずいた場合のご相談も無料でお受けします。
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