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Claude Projects完全活用ガイド|社内ナレッジを「賢いチームAI」に育てる宮崎の中小企業のための実践手順

AI活用

中央の「社内ナレッジ」と書かれた書類束アイコンから光線が放射し、周囲の社員5〜6名がノートPC・タブレットで参照するヒーロー画像。「Claude Projects 完全活用ガイド」のタイトル付きで宮崎中小企業向けに自社専用AI構築を訴求するアイキャッチ。

「Claudeを個人で使い始めて便利さは分かった。でも、毎回ゼロから自社の事情を説明するのが面倒で、社内ナレッジをAIに覚えさせる方法はないのか」――こうした次のステップに進みたい経営者から、最近よく相談を受けます。

その答えが Claude Projects(プロジェクト) です。Projectsを使えば、自社の規程・商品情報・過去のメール対応など、自社固有のナレッジを読み込ませた「自社専用AI」を作れます。しかも、Freeプランから始められます。

この記事では、宮崎の中小企業の経営者・推進担当者向けに、Projectsで実現できる5つの専門AIパターンと、実際の作り方を5ステップで解説します。Claudeの始め方そのものはスタートガイド、業種別の使い方は業種別Claude活用事例15選を参照してください。

通常チャットとClaude Projectsの違いを示す対比インフォグラフィック。左側「通常チャット」では毎回ゼロから説明・前回会話は忘れる等の課題、右側「Claude Projects」ではカスタム指示・知識ファイル・会話履歴の3要素が蓄積され効率が上がる仕組みを比較。

目次

Claude Projectsとは何か|通常チャットとの決定的な違い

通常チャットは「毎回リセット」、Projectsは「文脈を保持」

普段のChatGPTやClaudeの使い方で、こんな経験はありませんか。

「先週も同じこと聞いたのに、また最初から自社の業種と規模を説明しないと答えがズレる」

これは、通常の1回ごとのチャットでは、過去の会話やあなたの会社の情報が次回にはリセットされているためです。

Projectsはこの問題を解決します。あらかじめ「自社情報」を1度設定しておけば、そのProject内ではすべての会話で同じ前提を共有できます。新人スタッフに毎日同じ会社説明をする手間がなくなる、と言うと分かりやすいかもしれません。

Projectsの3つのコア機能

Projectsには大きく3つの機能があります。

機能役割
カスタム指示このProjectでのAIの役割・口調・回答ルールを定義「あなたは宮崎の中小企業の人事担当として、就業規則に基づいて回答してください」
知識ファイル(Project knowledge)自社資料を読み込ませて参照させる就業規則PDF、商品カタログ、議事録など
会話履歴Project内の過去会話が文脈として残る先週の議論を踏まえた次の相談ができる

この3つを組み合わせることで、汎用AIから「自社専用AI」へ進化します。

プラン別の使える範囲(概要)

2026年5月時点のClaude料金プランは以下の通りです(公式料金ページで最新を確認してください)。

プラン月額Projectsチーム共有
Free$0◯(使用制限内)×
Pro$17〜20/月◎ 利用量大幅増×
Max$100/月〜◎ さらに大容量×
Team$20〜100/席(5名〜)◎ チーム機能あり◯ 共有可能
Enterprise$20/席〜+API使用料◎ 上限緩和◯ 管理者機能あり

ポイントは「Projects機能そのものはFreeでも使える」点です。試してから有料プランを検討するのが王道です。


中小企業が作れる「専門AI」5パターン

ここからが本題。中小企業がProjectsで実際に作れる、現場ですぐ役立つ5つの専門AIを紹介します。

中小企業がClaude Projectsで作れる5つの専門AIパターンのインフォグラフィック。①社内Q&A AI、②商品FAQ生成AI、③顧客対応支援AI、④議事録要約AI、⑤広報SNS執筆AIを各カードでアイコンと説明文付きで横並び表示。

①社内Q&A AI(規程・福利厚生・労務)

社員からの「有給はあと何日残っていますか」「育休の申請期限はいつまでですか」といった就業規則・社内規程に関する質問は、人事担当の時間を毎日少しずつ削っています。

設定内容
カスタム指示「あなたは中小企業の人事担当として、添付の就業規則・福利厚生規程に基づき社員からの質問に答えてください。規程に書かれていないことは推測せず『人事担当に確認してください』と回答」
知識ファイル就業規則.md、福利厚生規程.md、勤怠ルール.md
想定利用者全社員

社員の自己解決率が上がり、人事担当はより重要な業務に時間を使えます。

②商品説明・FAQ生成AI(自社製品情報を蓄積)

ECサイトの商品説明文、Q&Aページ、お問い合わせ対応の下書きを量産するマーケティング担当向けの専門AIです。

設定内容
カスタム指示「あなたは食品ECの商品ライターとして、添付の商品データベースに基づき、お客様向けの説明文・FAQを作成。誇大表現は使わず、添付情報に書かれた事実のみ使用」
知識ファイル商品マスタ.csv、過去のFAQ.md、ブランドガイドライン.md
想定利用者マーケ・販促担当

③顧客対応支援AI(過去メール対応パターンを学習)

「予約変更」「キャンセル」「クレーム初動」など、よくある顧客対応のメール下書きを過去の良い対応例を学習させた専用AIに書かせます。

設定内容
カスタム指示「あなたは旅館のカスタマーサポートとして、添付の対応マニュアル+過去の良い対応例に沿って返信文を作成。お客様への感謝と具体的な解決策を含めること」
知識ファイル対応マニュアル.md、過去の良い対応例集.md、NG表現リスト.md
想定利用者カスタマー対応スタッフ全員

新人スタッフでもベテラン並みの返信品質が出せる、というのが最大の利点です。

④議事録要約・会議準備AI(参加者・議題の特性を理解)

「毎週の経営会議」「月次のマーケ会議」など、定例会議の特性を覚えさせた専門AIを作ると、議事録要約から次回アジェンダ提案まで支援してくれます。

設定内容
カスタム指示「あなたは経営会議の事務局として、添付の参加者プロフィール・過去議事録・会議の目的に基づき、議事録要約と次回アジェンダ案を作成」
知識ファイル参加者プロフィール.md、過去議事録3か月分.md、会議運営ルール.md
想定利用者経営層・経営企画

⑤広報・SNS執筆AI(会社のトンマナを覚えさせる)

会社のSNS発信、ブログ記事、社内報など、自社のトーン&マナーを覚えたライターAIを作ります。

設定内容
カスタム指示「あなたは弊社の広報担当として、添付のブランドガイドライン・過去の高エンゲージメント投稿に沿って文章を書く。一人称は『私たち』、絵文字は使わない」
知識ファイルブランドガイドライン.md、高エンゲージメント投稿集.md、業界用語集.md
想定利用者広報・SNS担当

5パターンに共通するのは、「ベテラン社員の頭の中にあるルールを文章化して、Projectsに渡す」という考え方です。


Projectsの作り方|5ステップ実践手順

ここからが実践編。Projectsを実際に作る5ステップを解説します。所要時間は最初の1つで30分〜1時間が目安です。

Claude Projects作成5ステップのフロー図。Step1 Project作成(5分)→Step2 カスタム指示(15分)→Step3 知識ファイル添付(20分)→Step4 試運転・調整(30分)→Step5 社内展開(30分〜)。所要時間目安付きで宮崎中小企業向けに実践手順を視覚化。

Step 1:Projectを作成する

Claudeの画面左側のメニューから「Projects」を選び、「Create Project」(プロジェクトを作る)をクリック。

入力項目
Project名「社内Q&A AI」
説明「就業規則・福利厚生に関する社員からの質問に答えるAI」

Step 2:カスタム指示を書く

ここが最重要パート。記事#11の役割プロンプト完全ガイドで紹介した「役割×経験×トーン」を、Projectのカスタム指示として書きます。

あなたは宮崎県内の中小企業(従業員30名規模、製造業)の
人事担当として、就業規則・福利厚生規程に関する社員からの
質問に答えるAIアシスタントです。

【守るべきルール】
- 添付の就業規則・福利厚生規程に書かれている情報のみ使用
- 規程に書かれていない事項は「人事担当に確認してください」と回答
- 専門用語は分かりやすく言い換える
- 回答は200字以内、要点優先

【トーン】
- 親しみやすく、丁寧
- 「〜です/ます」調

カスタム指示の最大文字数はプランによって異なるため、最新の上限は公式画面の表示を確認してください。

Step 3:知識ファイルを添付する

「Project knowledge」(プロジェクトの知識)の項目に、参照させたい資料をドラッグ&ドロップでアップロードします。

ファイル形式推奨度
マークダウン(.md)◎ 構造が明確でAIが読みやすい
テキスト(.txt)◯ 単純な文書ならOK
PDF△ 表組み・図はAIが読みにくい場合あり
Word(.docx)△ 簡単な文書なら可、複雑なレイアウトは避ける

添付後、AIに「このProjectで参照できる資料を要約して」と聞いて、ちゃんと内容を把握しているか確認してください。

Step 4:試運転して指示を調整する

最初の2〜3日間は「試運転期間」と位置付けて、想定される質問を実際にぶつけてみます。

(試運転で投げる質問例)
- 「有給休暇は入社何か月から取れますか」
- 「育児休業の申請はいつまでにすれば間に合いますか」
- 「住宅手当はありますか」

回答がズレていれば、カスタム指示を修正するか、知識ファイルに情報を追加します。この調整サイクルを5回ほど回せば、安定した品質に到達します。

Step 5:社内ユーザーへの展開準備

Projectが完成したら、社内ユーザーへの展開を計画します。

  • Team以上のプラン:そのままProjectを共有
  • Free/Proの場合:手順書を作って各社員が自分のProjectに同じ設定をコピーする運用も可能

展開時には「使い方ガイド」(このProjectは何のため、どう使うか、注意点)を一緒に配布することをおすすめします。


知識ファイルの作り方|AIが読みやすい資料の作り方

Projectsの効果は「知識ファイルの質」でほぼ決まります。同じ情報でも、AIが読みやすい形式で渡すかどうかで回答品質が大きく変わります。

マークダウン形式が最強の理由

マークダウンは、見出し(#)・箇条書き(-)・表(|)が明確に構造化されていて、AIが「ここがタイトル、ここが本文、ここが箇条書き」と一目で理解できます。

# 就業規則 第3章 休暇

## 第15条 年次有給休暇

- 入社後6か月経過した社員に10日付与
- 取得は1週間前までに申請
- 連続取得は最大5日まで(例外あり)

WordやPDFをそのまま渡すより、マークダウンに変換してから渡すほうが回答品質は2〜3割上がる印象です。

1ファイル1テーマで分ける

「就業規則.md」1ファイルに全部詰め込むより、「就業規則-休暇編.md」「就業規則-勤務時間編.md」のようにテーマ別に分けたほうが、AIが参照しやすくなります。

更新タイミングと履歴管理

知識ファイルは生き物です。

  • 規程改定があったら当日中に差し替える
  • 各ファイルの冒頭に「最終更新日:2026年5月17日」と明記
  • 古いファイルは別フォルダにバックアップしてから削除

機密情報の取り扱い

これは絶対ルールです。個人情報(氏名・住所・電話番号)、取引先の機密情報、未公開の財務情報は知識ファイルに入れない。詳しくは記事#9の失敗7パターンを参照してください。


Projectsの落とし穴と回避策3つ

順調に立ち上がるProjectsでも、運用していくうちに次の3つの落とし穴に遭遇します。

①情報の鮮度(古いまま運用しない)

知識ファイルが古いままだと、AIが「2024年の制度です」と古い情報を堂々と答えます。月1回のメンテナンス日を社内カレンダーに固定で入れ、必ず最新情報に差し替える運用にしてください。

②セキュリティ(個人情報・取引機密)

ProjectsはClaudeのサーバーに知識ファイルがアップロードされる仕組みです。個人情報・取引機密は絶対に入れないことを社内ルールとして明文化してください。

③属人化(作った人しか触らない問題)

立ち上げた担当者が異動・退職すると、誰もProjectsを触れない――これがいちばんよくある失敗です。

回避策内容
設計書を残すカスタム指示・知識ファイル一覧・更新手順をマークダウンで保管
第2運用者を立てる必ず2人以上が触れる体制
月1のメンテ会議第1月曜の30分でProjectsの健康診断

これは私たちのClaude導入支援サービスでも、社内人材を「教える側」に育てる段階で必ず設計するパートです。


チームで共有する方法(Team/Enterprise)

Team以上のプランでは、作ったProjectをチームメンバー全員で共有できます。

プランチーム共有共有方法
Free / Pro / Max×個人利用のみ
Team管理者がメンバー追加、共有Project設定可
Enterprise詳細な権限管理、監査ログ

月額対比のざっくり目安(2026年5月時点):

  • Free(個人試用):$0
  • Pro(個人本格利用):$17〜20/月
  • Max(個人ヘビーユーザー):$100/月〜
  • Team(チーム展開):$20/席〜(5名〜、年間契約で割引)

5名以上の社内展開を考えるなら、Teamプランへの移行が現実的な選択肢です。


業種特化との組み合わせ

Projectsの威力は、業種特化と組み合わせると最大化します。「業種別Claude活用事例15選」で紹介した業種別事例を、Projectsとして構築する具体例を紹介します。

製造業 Projects 例(手順書・SOPナレッジ)

項目内容
Project名「製造現場SOP参照AI」
カスタム指示「あなたは食品工場の品質管理マネージャーとして、添付の作業手順書に基づき、新人作業員の質問に答える」
知識ファイル工程別SOP.md、ヒヤリハット集.md、品質基準.md

小売業 Projects 例(商品・販促ナレッジ)

項目内容
Project名「販促コピー生成AI」
カスタム指示「あなたはローカルスーパーの販促担当として、添付の商品データ・過去の高反応コピー集に基づき、POPコピーを作成」
知識ファイル今月の商品一覧.md、高反応コピー集.md、ターゲット顧客像.md

サービス業 Projects 例(接客マニュアル・FAQ)

項目内容
Project名「旅館接客サポートAI」
カスタム指示「あなたは旅館の女将として25年の経験を持ち、新人スタッフの接客相談に答える」
知識ファイル接客マニュアル.md、よくある質問FAQ.md、地域観光情報.md

業種別の具体プロンプトは業種別Claude活用事例15選を参照してください。


社内浸透まで伴走する選択肢

ここまで読んで「Projectsで自社専用AIが作れるのは分かったが、社内浸透まで考えると一人で進めるのは心配」と感じた経営者向けに、私たちは月額制の伴走コンサル「Claude導入支援」を提供しています。

Projectsの設計支援知識ファイルの整備社内人材を「教える側」に育てるOJTまで、3か月〜6か月で社内に定着させる支援を行っています。詳細はClaude導入支援サービスページを参照してください。

無料の30分相談(オンライン)では、自社業務の棚卸しと最初に作るべきProjectsの優先順位付けまで一緒に行います。


まとめ|「個人で使う」から「社内で育てる」へ

この記事のポイントを3つにまとめます。

  • Claude Projectsは「自社専用AI」を作る機能。Freeから始められ、Team以上ならチーム共有も可能
  • 中小企業がすぐ作れる「5つの専門AI」パターン(社内Q&A/商品FAQ/顧客対応/会議運営/広報)
  • 効果は「知識ファイルの質」でほぼ決まる。マークダウン形式・1ファイル1テーマ・月1メンテが鉄則

シリーズ記事としてスタートガイド役割プロンプト完全ガイド業種別活用事例15選失敗7パターンもあわせて読むと、自社のAI導入ロードマップが具体的に見えてきます。

「個人で使うClaude」から「社内で育てるClaude」へ。今日から1つ目のProjectを試してみてください。


執筆者

株式会社multi-solution | 宮崎の中小企業のClaude(クロード)導入を支援。月額3プラン+単発相談プランで、社内人材を「教える側」に育てる伴走型コンサルティングを提供しています。