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【実録】ホームページをAIで健康診断する方法|全ページ調査・速度計測・競合チェックを自動化した仕組み
AI活用

「ホームページは作った。安くない費用も払った。でも、問い合わせは来ない」——この「ホームページはあるのに効果がない」という悩みは、弊社(宮崎市のITコンサルティング会社)が経営者の方から最もよく聞くご相談のひとつです。
多くの場合、原因はホームページの「見た目」ではなく、外からは見えない場所にあります。検索結果にほとんど載っていない、スマホで開くと表示に何秒もかかる、せっかく来た人を問い合わせまで案内する導線が切れている——どれも、トップページを眺めているだけでは気づけません。
弊社では、この「見えない原因」を洗い出すホームページの健康診断を、AI(Claude)を使ってほぼ自動で行う仕組みにしています。人間の健康診断と同じで、まず全身を検査して「どこに症状があるか」を数字で特定してから、治療(改善)に入る流れです。
この記事では、その健康診断で実際に何を調べているのかを、自社サイトと顧問先サイトの実例つきで公開します。「うちのホームページ、効果がないんだけど、何から手をつければ?」という方に、そのまま使えるセルフチェックもご紹介します。
「ホームページ、効果がない」の正体は3つに分かれる
ひとくちに「効果がない」と言っても、症状は大きく3つに分かれます。
- そもそも人が来ていない:検索結果に表示されていない、表示されてもクリックされていない。お店にたとえると「店の前を誰も通っていない」状態です
- 来ているのに、伝わっていない:ページが開くまでに時間がかかって帰られている、読まれてもサービス案内や問い合わせへの案内が弱い。「入店したのにレジまで案内できていない」状態です
- そもそも測れていない:アクセス解析や問い合わせの計測が壊れていて、良いのか悪いのかすら分からない状態。実はこれが一番多い症状です
どの症状かで、打ち手はまったく変わります。人が来ていないのにデザインをリニューアルしても効果は出ませんし、導線が切れているのに記事を増やしても問い合わせは増えません。だから、対策の前に診断が必要なのです。
なぜ原因が放置されるのか——人手のサイト診断は続かない
サイト診断のやり方を検索すると、無料のチェックツールがたくさん出てきます。それでも原因が放置されがちなのには理由があります。
- 全ページを見るのは人手では無理:問題は目立つトップページではなく、何十・何百とある下層ページに潜んでいることが多い。1ページずつ目視で確認するのは現実的ではありません
- ツールの結果が専門用語で読めない:「メタディスクリプションが未設定です」「LCPが基準を超えています」と言われても、何が商売にとってまずいのか翻訳されていない
- 業者の無料診断は営業と切り分けにくい:結論が最初から「リニューアルしましょう」に決まっているような診断では、症状の特定になりません
弊社もかつては同じでした。そこで、この「面倒で続かない部分」をAIに任せることにしました。
AIによる健康診断で「何を見るか」——3つの自動調査

弊社の健康診断は、大きく3つの調査でできています。AIへの指示は一言で、あとは自動で実測が進みます(診断の所要は1〜2時間程度です)。
調査1:全ページ調査——サイトを1ページ残らず巡回する
対象サイトの全ページを、プログラムが1ページずつ実際に開いて確認します。見ているのは、たとえば次のような点です。
- 検索結果に出る「タイトル」と「紹介文」が設定されているか:紹介文(検索結果でタイトルの下に出る説明文)が未設定のページは、検索結果での見え方で大きく損をします
- 中身の薄いページ・重複しているページがどれだけあるか
- リンク切れや、古い形式のままのリンクが残っていないか
- 検索エンジンに「このページは載せないで」と誤って指示していないか:リニューアル時の設定ミスの定番で、これ1つで検索から消えます
ポイントは「全ページ」であることです。あるページだけ設定が抜けている、といったまだら模様の症状は、全数調査でしか見つかりません。
調査2:表示速度の実測——スマホで何秒待たせているか
トップページと主要ページについて、表示が完了するまでの時間を計測ツールで実測します。Googleはおおむね2.5秒以内を推奨していますが、地方の中小企業サイトでは10秒以上かかっているケースも珍しくありません。原因の多くは、重すぎる画像です。
スマホで10秒待てる人はほとんどいません。せっかく検索から来てくれた人が、ページが開く前に帰ってしまう——これは広告費をかけて集めたお客様を入口で逃しているのと同じで、真っ先に直す価値のある症状です。
調査3:競合検索チェック——その検索語で、誰が出てくるか
お客様が使いそうな検索語(「地域名×業種」「サービス名×地域名」など)で実際に検索し、上位に誰が出てくるか、自社は出てくるかを確認します。
- 自社が出てこない検索語はどれか(=取りこぼしている入口)
- 上位は地元の同業か、全国系のポータルサイトか
- 逆に、上位に競合がいない「空白の検索語」はないか(=狙い目のチャンス)
ホームページのアクセスを増やすというと記事の量産を思い浮かべがちですが、まず「どの検索語の椅子が空いているか」を確かめてから書くほうが、はるかに近道です。
診断結果は「5つの観点」で採点する

3つの調査の結果は、最終的に5つの観点に整理して、健康診断の結果表のように◎△✕で採点します。
| 観点 | 見ていること |
|---|---|
| 検索での見え方 | タイトル・紹介文の設定率、検索結果での表示のされ方 |
| コンテンツ | ページ数と中身の厚さ、重複の有無 |
| 表示速度 | スマホでの表示完了時間、画像の重さ |
| 技術基盤 | リンク切れ、誤った設定、検索エンジンへの指示ミス |
| 競合環境 | 主要な検索語での顔ぶれと、空白のチャンス |
大事にしているのは、すべて「実測」で語ることです。「たぶん遅い」ではなく「スマホで◯◯秒」、「SEOが弱い」ではなく「紹介文の設定率◯%」。数字になっていれば、改善後に同じ方法で測り直して、効果を確かめられます。
実例①:まず自社を診断したら、3つの大問題が出てきた
偉そうに書いてきましたが、実はこの仕組みで最初に診断したのは自社のホームページです。2026年7月に全ページ調査・速度計測・競合検索チェックの総点検をかけたところ、出てくるわ出てくるわ——正直に書きます。
- スマホで全ページに白画面が出ていた:ページを移動するたびに、画面の切り替え演出のせいで約2.5〜3秒の真っ白な画面が挟まっていました。自分たちでは「演出」のつもりが、お客様には「遅いサイト」だったわけです
- 問い合わせの計測が壊れていた:フォーム送信の記録が約2ヶ月止まっており、どの記事が問い合わせにつながったのか追えない状態でした
- 稼ぎ頭への導線がゼロだった:トップページやサービス案内から、力を入れている研修サービスの案内ページへのリンクが1本もありませんでした
ブログ運用のAI自動化で検索流入が前年比約20倍に伸びていた時期に、この状態です。「人は来ているのに、受け止める側に穴が開いていた」——まさに症状2と3の複合でした。診断後、白画面の解消・計測の作り直し・導線の追加を順に実施しています。自社で痛い目を見たからこそ、この診断は他社様にも役立つと確信しました。
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実例②:顧問先サイトの健康診断と、その後の改善(匿名事例)
宮崎県内のある顧問先企業様のサイトでは、700ページ超のサイト全体をAIが約12分で巡回し、次のような症状が数字で見つかりました(特定を避けるため、業種などの詳細は伏せています)。
- 検索結果に出る紹介文の設定率が、全ページのわずか0.8%だった
- サイト内に古い形式のままのリンクが1,446件残っていた
- スマホでの表示完了に16.9秒かかっているページがあった

数字だけ見ると絶望的ですが、精密に原因を特定すると、意外なことが分かります。たとえば1,446件の旧形式リンクは、実はナビメニューの設定2件を直すだけで全件解消できるものでした。件数の大きさと、直す手間の大きさは別物なのです。
改善の結果、紹介文の設定率は0.8%→98.1%、旧形式リンクは1,446件→0件、スマホ表示は16.9秒→5.7秒まで改善しました(※効果はサイトの状態により異なります)。今はこの実測値を毎月の定例レポートで追いかけながら、次の一手を打つ運用を続けています。
健康診断とアクセス解析は「両輪」
この健康診断は、サイトを外から実測する検査です。一方、GA4やサーチコンソールといったアクセス解析は、サイトの中の数字(誰が来て、何を見て、問い合わせたか)を見る検査です。
健康診断で「体のどこに症状があるか」を特定し、アクセス解析で「日々の体調」を追いかける——この2つはセットで機能します。アクセス解析側の仕組みは、実録「GA4・サーチコンソールのレポート作成をAIで自動化した方法」で公開していますので、あわせてお読みください。
なお、健康診断はアクセス解析が入っていないサイトでも受けられます(外からの実測だけで成立するため)。「解析を見たことがない」という段階の方こそ、まず健康診断から始めるのが向いています。
診断で守っているルール
AIで自動化しているからこそ、運用には線を引いています。
- 必ず持ち主の同意を得てから診断する:無断で他社サイトを調査して結果を送りつける、という営業はしません
- 相手のサーバーに負荷をかけない:巡回はゆっくり・読み取りのみ。サイト側の巡回ルール(robots.txt)も尊重します
- 実測と推定を区別して書く:測った数字と、そこからの推測を混ぜません
- 効果を保証しない:「順位が上がります」ではなく「改善の余地があります」。改善幅はサイトの状態によって変わるからです
今日できるセルフチェック3つ
診断を頼む前に、自分でできる簡易チェックを3つご紹介します。スマホが1台あればできます。
- スマホの4G/5G回線で自社サイトを開き、秒数を数える:Wi-Fiを切って、トップページと主要ページを開いてみてください。「1、2、3……」と数えて5秒を超えるようなら、表示速度に改善の余地があります
- お客様が使いそうな言葉で検索してみる:「地域名+業種」「地域名+サービス名」で検索し、自社が1ページ目に出てくるか確認します。社名で検索して出てくるのは当たり前なので、社名以外の言葉で試すのがコツです
- 検索結果の「紹介文」を見る:自社が検索結果に出たとき、タイトルの下の説明文が意図した文章になっているか。ページの本文が切れ切れに表示されているなら、紹介文が未設定のサインです
この3つで引っかかるものがあれば、見えていない場所にはさらに多くの症状が隠れている可能性が高い、とお考えください。
よくある質問
Q. ホームページ制作会社に保守をお願いしていますが、診断だけ受けられますか?
A. 受けられます。健康診断は今の制作会社様の仕事を評価するものではなく、現状を数字で把握するためのものです。結果をもとに、今の保守の範囲で直せることを依頼する、という使い方もできます。
Q. 何ページくらいのサイトまで診断できますか?
A. 数ページの小さなサイトから数百ページ規模まで対応しています。ページ数が多いほど、人手では見つからない症状が出やすく、全ページ調査の価値が大きくなります。
Q. アクセス解析(GA4)を入れていなくても診断できますか?
A. できます。健康診断は外からの実測だけで成立するため、GA4やサーチコンソールが未導入でも問題ありません。診断とあわせて、これらの導入・計測の点検もサポートしています。
Q. 診断を受けたら、改善もお願いしないといけませんか?
A. いいえ。診断結果のレポートは「どこにどんな症状が何件あるか」まで整理してお渡ししますので、それを持ち帰って社内や今の制作会社様で改善していただいて構いません。原因の特定から改善の実施まで任せたい場合に、保守・顧問契約をご案内しています(顧問契約の考え方は「AI顧問契約とは?中小企業が「顧問」をつけるメリットと活用法」にまとめています)。
まとめ:「効果がない」は、測れば直せる
- 「ホームページの効果がない」の正体は、人が来ていない/伝わっていない/測れていないの3つに分かれる。対策の前に診断が必要
- 弊社のAI健康診断は、全ページ調査・表示速度の実測・競合検索チェックの3つの調査を自動化し、5つの観点で採点する
- 自社を診断したら、白画面・計測の故障・導線ゼロという3つの大問題が見つかった(実話です)
- 顧問先では紹介文設定率0.8%→98.1%、スマホ表示16.9秒→5.7秒などの改善につながった(※効果はサイトの状態により異なります)
- まずはスマホで秒数を数える・社名以外で検索してみる・紹介文を見るのセルフチェックから
弊社では、宮崎の中小企業のみなさまを対象に、ホームページの無償健康診断を行っています。全ページ調査・速度計測・競合チェックの結果を、専門用語を使わない数ページのレポートにしてお渡しし、内容のご説明までが無償の範囲です。「作ったきりになっているホームページを、そろそろ何とかしたい」という方は、お気軽にお声がけください。
※本記事は自社および顧問先での実運用(2026年8月時点)に基づく実録です。数値は実測の一事例であり、効果を保証するものではありません。顧問先の事例は特定を避けるため一部の情報を伏せています。
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